軽度認知障害(MCI)とは?診断基準や初期症状と進行を防ぐ対策

軽度認知障害(MCI)とは?
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「軽度認知障害(MCI)」とは、認知症になる一歩手前の状態をいいます。放置すると認知症へと移行してしまいます。

本記事では「軽度認知障害(MCI)」とは何かや診断基準を解説します。
記事を読めば、初期症状と早期発見により進行を防ぐ対策がわかるようになるでしょう。お悩みの方はぜひ最後までご覧ください。

目次

軽度認知障害(MCI)とは?

お年寄り

軽度認知障害(MCI)とは簡単にいえば、認知症予備軍のことです。

軽度認知障害(MCI)の状態で病気を発見できれば、正常な状態に戻る可能性があり、認知症の発症時期を可能な限り遅らせることも視野に入ります。

  • 軽度認知障害(MCI)は認知症と健康な状態の中間
  • 軽度認知障害(MCI)の診断基準
  • 軽度認知障害(MCI)の検査方法
  • 軽度認知障害(MCI)と認知症との違い
  • 軽度認知障害(MCI)の原因

ここでは軽度認知障害(MCI)について、上記の5つの視点から見ていきます。

軽度認知障害(MCI)は認知症と健康な状態の中間

軽度認知障害(MCI)の段階では、認知症と診断されてない状態です。すなわち認知症と健康な状態の中間です。

とはいえ、認知症と完全に診断される前の一歩手前の状態のため、放置すれば認知症へと移行してしまいます。
適切な認知症予防をすることで、健常な状態に戻る可能性もあります。

参考:国立長寿医療研究センター「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック」

軽度認知障害(MCI)の5つの診断定義

軽度認知障害(MCI)の主な診断基準は下記の5つです。

  • 年齢だけで説明できない記憶障害が存在
  • 本人または家族からの物忘れの訴え
  • 認知機能は全般的には正常範囲内
  • 日常生活の動作は自立
  • 認知症ではない

見落としてしまうことも多いのですが「最近もの忘れが増えた」で済まさずに、専門医に早めに相談するようにしましょう。

参考:厚生労働省「e-ヘルスネット

軽度認知障害(MCI)の検査方法

軽度認知障害(MCI)の検査方法として、ここでは以下の3つを紹介します。

MCIスクリーニング検査

採血して血液中のタンパク質を調べる検査です。約30分で終了するため、本人への負担は少ないでしょう。

検査結果は約2~3週間後に判明し、検査結果を基に必要であれば生活習慣の見直しを行います。デメリットは健康保険の適用対象外であることです。

ApoE遺伝子検査

アルツハイマー病の発症リスクを調べる検査です。将来の発症の有無がわかる検査ではありません。

アルツハイマー病の発症リスクに該当する遺伝子があったとしても、必ずしもアルツハイマー病を発症するという意味ではありません。

脳画像検査

MRIやCTを使った検査の他に、脳の血流を測定する脳血流SPECT検査や、脳の糖代謝PET検査などがある画像検査のことです。

検査機器の保有状況から検査を実施できる病院は、ある程度限られます。事前に確認するようにしましょう。

また、病院へ連れて行くのが難しい場合には「あたまの健康チェック」という非医療従事者が操作可能な、コンピューターを用いた簡便な評価スケールもあります。

ただし、音声での対話が困難な方と認知症と診断されている方は利用できません。

軽度認知障害(MCI)と認知症との違い|判断基準・診断方法

軽度認知障害(MCI)と認知症との違いを見るために、20問の質問形式の評価スケールである「ミニメンタルステート検査」が用いられます。

判断基準は以下のとおりです。

  • 30点満点中で27点以上:正常
  • 22~26点:軽度認知障害の疑い
  • 21点以下:認知症など、認知機能に障害がある可能性が高い

質問形式に答える検査で記憶力や認知能力を測定可能です。

軽度認知障害(MCI)の原因

アルツハイマー病によるMCIは、軽度認知障害(MCI)の原因のうちで最も多いと考えられています。

  • 血管性疾患
  • レビー小体病
  • うつ病

これらの病気はMCIの主な原因として考えられています。他にも不安やストレスなども原因の1つの要素と捉えることができます。

軽度認知障害(MCI)の主症状は記憶障害┃チェックリストも紹介

散歩道

軽度認知障害(MCI)の主な症状は記憶障害です。

  • 同じ話や質問を繰り返す
  • 忘れ物や物の置き場所がわからなくなることが多くなる
  • 外出がおっくうになったり、人と付き合うことに対し無気力になる
  • 今まで普通にできていた家事や買い物ができなくなり、時間がかかるようになる

MCIの臨床的な定義のうちでも、記憶障害の症状が主であることが挙げられます。

日常生活の中で見られる兆候を知って早期発見に繋げよう

主な症状である記憶障害の他にも、今までできていたのに計画を立てられなくなったり、物事を順序立てて行えなくなることも軽度認知障害(MCI)の兆候です。

  • 新しい家電製品の使い方が覚えにくくなる
  • 前日の夕食や今朝の朝食のメニューが思い出せない
  • 物忘れを自覚しているものの、他人事と感じることがある
  • 明らかに仕事をする上でミスが増加する
  • 簡単なことでもメモをとらないと覚えられなくなる

この他にも、料理ができなくなってしまったり、テレビなどの電化製品の使い方がわからなくなるという実行機能障害が見られることもあります。

物忘れ

物忘れは、加齢によっても起こりますが、軽度認知症の物忘れには以下の特徴があります。

  • 体験の全てを忘れてしまう
  • 新しい出来事を忘れてしまう
  • ヒントを与えられても思い出せない
  • 日常生活に支障が出るレベルである
  • 物忘れをしている自覚がない

記憶には、①情報を覚える、②情報を記憶する、③情報を必要なときに思い出すという3つの段階があります。

加齢による物忘れは、③の段階がうまくできないため、思い出すまでヒントが必要となるなど時間がかかりますが、体験自体は覚えており、その一部を忘れているという自覚があります。

一方、認知症が原因の物忘れは、①の機能が低下するために起こり、体験したこと自体を忘れてしまうのです。

気分の落ち込み

軽度の認知症になると、さまざまな認知機能が低下し、できないことや日常生活に支障を来すことも出てきます。できないことが増えると、意欲の低下や不眠の症状が表れ、食欲が落ちたり、周りに興味や関心を示さなくなることがあります。

これらの症状からうつ病と間違われますが、うつ病の場合「自分は無価値だ」「生きていても意味がない」などのネガティブな感情に支配されます。

認知症によるうつ状態は、自分の認知機能の低下に対する不安で、症状が進行すると無関心になっていくのが特徴です。

集中力が落ちた

軽度認知症の症状の1つに、集中力の低下があります。以下の症状が出たら気を付けましょう。

  • 読書好きの人が本を読まなくなる
  • テレビドラマのストーリーが理解できなくなる
  • 料理や掃除などの家事を途中で投げ出してしまう
  • 趣味の手芸や工芸などの作業を途中で放棄する
  • 車の運転中のミスが増えた
  • 計算をよく間違えるようになった

また、これまでできていたことができなくなると、周囲の人から注意されることが増えます。そのために、自信を失い、上述したようなうつ病のような症状が表れることもあります。

時間や場所の感覚が乱れる

人は、現在の時間・日付・季節・自分が現在いる場所・周囲の人物・状況から、自分が現在置かれている状況を把握し理解します。この能力を見当識といいます。

軽度認知症の症状に見当識障害があります。以下の症状が見られたら見当識障害の可能性があります。

  • 近所でも道に迷いやすくなった
  • 今日の日付がわからなくなる
  • 昼夜の区別がつかなくなる
  • 自宅にいるにもかかわらず、帰宅しようとする
  • 夏にセーターを着るなど季節にそぐわない行動をする

見当識障害は不眠の原因ともなり、不安感から徘徊する人もいます。

軽度認知障害(MCI)の可能性を自己診断する目安のチェックリスト

自己診断に使用するチェックリストは、おおよその目安であって医学的な診断結果ではありません。診察を受ける医師に症状を的確に伝える、ツールの1つとして利用されるのが良いでしょう。

身体機能が低下していると点数が高く表れる可能性があるので、日常の健康状態とも関連があります。

また、自己診断チェックリストの他にも、自動車を運転するときに備えて「運転時認知障害早期発見チェックリスト30」があります。

30問中5問以上チェックが入ると注意が必要です。本人や家族の判断により、認知症の専門医や専門機関での受診を検討しましょう。

軽度認知障害(MCI)が必ず認知症に移行するわけではない

健康

軽度認知障害(MCI)は早期に発見できれば、元の健康な状態に戻れる可能性があります。

  • 認知症への移行は年間5~15%程度
  • 認知症への移行を防ぐためにできる対策は?

認知症への移行を防ぐ対策について見ていきましょう。

認知症への移行は年間5~15%程度

厚生労働省「MCIハンドブック」によると、1年間で約5~15%の方がMCIから認知症に移行することが示されています。

一方で、1年間に約16~41%の方がMCIから健常状態になることもわかっています。
もの忘れと見分けることが難しいものの、軽度認知障害(MCI)の早期発見に努めなければなりません。

参考:軽度認知障害 | e-ヘルスネット(厚生労働省) 
   国立長寿医療研究センター「あたまとからだを元気にするMCIハンドブック」

認知症への移行を防ぐために取るべき対策は?

認知症への移行を防ぐには、病院で早期に専門医から適切な治療を受けることが1番の対策です。他の対策についても合わせて見ていきましょう。

病院を早期に受診して専門医のもとで適切な治療を受ける

認知症を予防するためには、発症を予防すること、早期発見を目指すこと、病気の進展防止が原則です。

少しでも様子がおかしいと感じたら、専門医のいる病院を早期に受診し適切な治療を早く受けることが認知症への移行を防ぐことに繋がります。

食事に気を付ける

1日に3回の食事にも気を付けるようにしましょう。生活習慣病の原因をできる限り排除することが大切です。

高カロリー・高脂質な食事は控えてバランス重視の食事を目指すために、下記のものを意識して摂取すると良いでしょう。

  • 緑黄色野菜:ビタミンが豊富
  • 青魚:DHAやEPAを摂取できる
  • 赤ワイン:ポリフェノールが含まれる
  • 緑茶:カテキンが含まれる

認知症への移行を防ぐために自分の好きなものに偏らず、バランスの良い食生活を心がけましょう。

適度に運動する

運動することで認知症の発生リスクが低下するといわれています。週3回で1回につき30分以上の運動で認知症の発症リスクの低下に繋がる可能性があります。

また、有酸素運動は効果的で脳の血流が増加します。

適度な運動により心臓や肺の機能を低下させないよう心がけ、メタボリックシンドロームの予防と改善にも努めましょう。

社会的交流を増やす

軽度認知症に罹患すると、それを気にして引きこもりがちになり、家族や他の方とのコミュニケーションが減少します。一般的に、社会的交流が多い方は、少ない方に比べて認知機能が高い傾向にあり、社会的交流の減少は、認知症につながる可能性があります。

認知症の予防には、社会的交流の機会を増やすことが重要です。社会的交流とは、家族・友人との会話や交流、地域社会や地域活動への参加、就労などがあります。
社会的交流は脳を活性化させるため、認知症予防に効果的です。

1つではなく複数のサークルなどへ参加すれば、その分社会的交流や外出の機会をつくれます。また、サークル活動が社交ダンスなどの体を動かすものであれば運動効果も期待できるでしょう。

認知症予防のトレーニングに取り組む

認知機能低下及び認知症のリスク低減に関するWHOガイドラインによると、認知トレーニングは軽度認知障害の高齢者に対し認知機能低下や認知症リスク低減のため行っても良いとされています。

トレーニングは、有酸素運動と無酸素運動のいずれも認知症の予防に効果があるといわれ、知的活動であるゲームも良いようです。

  • 有酸素運動:ウォーキングやサイクリング、ヨガ、水泳
  • 無酸素運動:筋力トレーニング、短距離走
  • ゲーム(知的活動):認知機能である記憶力、言語能力、判断力、計算力などを使う活動

知的活動の具体例としては、日記、絵画、間違い探し、連想ゲーム、しりとりなどです。
知的活動は、思考して手先を使うことで、脳の機能を使用することになり認知症予防に繋がるともいわれています。

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周囲にサポートしてくれる人がいない場合の相談先

相談

軽度認知症の症状が表れたからといって、いきなり専門医のところに行くのはハードルが高いかもしれません。まずはかかりつけの医師に相談しましょう。かかりつけの医師から専門家を紹介してもらえば、連携もスムーズにいきます。

かかりつけ医がいない場合は以下の機関に相談しましょう。

  • 地域包括センターや介護事業
  • 社会福祉協議会や認知症サポーター

地域包括センターや介護事業

地域包括センターとは、①介護、②医療、③保険、④福祉などの面から地域の高齢者をサポートする総合相談窓口です。

各市町村に設置されており、自治体が直接センターを運営しているケースや、自治体から委託を受けた社会福祉法人や医療法人などが運営しているケースもあります。

地域包括センターの業務の1つに介護予防ケアマネジメントがあり、要支援認定された人や、支援や介護が必要になる可能性が高い人に対し、症状の悪化を防ぎ、自立した生活が送れるように支援します。

地域包括センターを利用できるのは、対象地域に住んでいる65歳以上の高齢者やその支援のために活動に関わっている方となります。

社会福祉協議会や認知症サポーター

社会福祉協議会とは、全国の福祉関係者や福祉施設等事業者との連絡・調整、社会福祉の制度改革に向けて取り組む団体です。

何らかの支援が必要な人たちへの見守り、声かけ、手助けなどの地域に根差した社会福祉の実践を進めています。

認知症サポーターとは、認知症に対する正しい知識と理解を持ち、地域で認知症の人やその家族に対してできる範囲で手助けをする人のことです。認知症サポーターには、「認知症に対して正しく理解し、偏見を持たない」「認知症の人に対して温かい目で見守る」といったことが期待されています。

軽度認知障害(MCI)と診断されたら検討すべき資産対策の種類

不動産

軽度認知障害(MCI)と診断されたときに検討すべき資産対策を3つ解説します。

  • 家族と資産の状況や介護費用などの方針を共有しておく
  • 家族信託で資産活用や相続に備える
  • 任意後見制度の利用を検討する

具体的な内容について以下で見ていきましょう。

家族と資産の状況や介護費用などの方針を共有しておく

認知症に移行してからでは対応できないため、家族に自身の財産内容を明らかにしておかなければなりません。

認知症で判断能力が十分でなくなれば、自分でも資産状況がわからなくなるので以下の点を整理しておくと良いでしょう。

  • 金融機関の通帳と銀行印
  • 生命保険や医療保険などの保険証書
  • 不動産を保有している方は登記簿謄本
  • その他毎月引き落とされている公共料金などの明細

これらを共有しておくだけでも家族は助かります。
また、今後どのような介護を受けたいのかや介護費用の目安も家族に共有しておきましょう。

家族信託で資産活用や相続に備える

認知症対策として、柔軟な財産活用ができる家族信託があります。本人の軽度認知障害(MCI)の程度によっては、家族信託を利用できる場合もあります。

家族信託は契約行為です。本人が信託契約内容を理解して誰にどの財産を託すかなどについて理解できている場合に限り、家族信託で資産運用や相続に備えることができます。

軽度認知障害(MCI)の症状が進んでいない段階で、本人の判断能力が十分なうちに認知症対策としての家族信託を行っておきましょう。

本人の判断能力が不十分であれば家族信託は利用できません。その場合は任意後見制度の利用を検討することになります。資産活用や相続対策についても同様のことがいえます。

既に本人の判断能力が不十分な状態であれば、家族信託は利用できません。その場合は法定後見制度の利用を検討することになるでしょう。

任意後見制度の利用を検討する

軽度認知障害(MCI)であっても、本人の判断能力が十分と認められる場合なら任意後見制度の利用も可能です。
ただし、任意後見人になる方と任意後見人の職務などについて任意後見契約を締結できる程度の判断能力が求められます。

任意後見制度では任意後見監督人が選任されるため、ランニングコストとしての報酬が発生する点はデメリットといえます。

契約を締結できる判断能力がない場合には、任意後見制度は利用できません。

軽度認知障害の方が家族信託を活用する際の流れと注意点

ポイント

軽度認知障害の方が家族信託を活用する際の流れと注意点について解説します。注意点としては特に、①相続に関わる親族に相談をする、②公正証書を作成するの2点に気を付けましょう。

家族信託を利用するまでの流れ

家族信託を利用するまでの大まかな流れは以下の通りです。

STEP
家族会議を行い、家族信託の内容と目的を話し合い、相続人全員の合意を得る

家族会議で決める内容は、信託の目的は何なのか、受託者を誰にするか、信託財産にどれを含めるかなどです。

STEP
家族会議で合意した内容を信託契約書に盛り込み作成する

上記の内容を盛り込んだ契約書を作成しますが、できるだけ具体的な表現を用い、さまざまな解釈が可能な表現は避けましょう。

STEP
信託財産を受託者である子の名義に変更する

信託財産に不動産が含まれている場合、法務局に移転登記の申請をする必要があります。

STEP
金銭を信託するために専用の銀行口座を開設する

信託財産と他の財産を分けるため、信託専用の口座を開設します。この信託口座で信託財産を管理します。

STEP
信託による財産管理を開始する

1~4まで完了したら、いよいよ財産管理を開始します。

相続に関わる親族に相談をする

家族信託を活用するに当たって、家族会議を開き相続に関わる全ての人に相談することが大切です。一部の相続人だけで信託の内容を決めてしまうと、その他の相続人と後々トラブルになる可能性があるからです。

例えば、受託者は委託者の不動産を自己の名義に変更したり、専用口座でお金の管理をしたりします。これらの行為から、財産の使い込みなどの疑いをかけられる可能性があります。

また、家族会議に不参加の親族から受託者の死後に、「信託契約書が偽物なので信託契約は無効」との主張がなされる可能性もあります。

したがって、多少時間はかかっても、相続に関わる親族全員で話し合い、納得した上で家族信託を始めましょう。

公正証書を作成する

家族信託はお互いが合意し契約書を交わすことで成立します。しかし、上記のように「信託契約書が偽物なので契約は無効だ」などと主張してくる親族が現れる可能性があります。

そこで、契約の有効性を担保する意味でも、契約書を公証役場で公正証書にするのがおすすめです。公正証書は公証人が立ち会って作成されるものなので、法的な有効性が争われることはほとんどありません。

また、公正証書は公証役場で保管されるので、紛失してしまった場合も再発行が可能なこと、契約書の改ざんを防止できることも公正証書にするメリットです。

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軽度認知障害(MCI)に関するよくある質問

よくある質問

以下では軽度認知障害(MCI)に関するよくある質問に答えていきます。

軽度認知障害(MCI)は治せるのですか?

軽度認知障害(MCI)は、1年間で約16~41%の方が健常状態に戻ることがわかっています。

軽度認知障害(MCI)の原因とされている病気には、ホルモン異常やうつ病などがあります。早期に適切な治療を行うことで、認知機能が健常な状態に戻る可能性があるといえるでしょう。

軽度認知障害(MCI)は認知症と診断される一歩手前の状況です。専門医で適切な治療を受けて、予防することで健常状態に戻る可能性があるといえます。

軽度認知障害と診断されたら家族信託の契約はできませんか?

本人の軽度認知障害(MCI)の程度によっては、家族信託を利用できる場合があります。契約行為を行えるだけの判断能力がなければなりません。

信託契約内容を理解することができて、誰にどの財産を託すかなどの判断ができる場合において家族信託の契約が可能です。

軽度認知障害(MCI)の症状が進行して認知症へと移行すると、個々のケースにもよるものの、契約するのに十分な判断能力がないと認められることが多いでしょう。

その場合は家族信託は契約できず、法定後見制度の利用を検討することになります。

まとめ:軽度認知障害(MCI)は早期発見による進行予防・治療が重要

朝焼け

軽度認知障害(MCI)の主な判断基準には、年齢だけでは説明できない記憶障害が存在しています。早期に発見できれば、1年間で約16~41%の方が健常状態に戻ることもわかっています。

進行防止策として、早期に専門医が在籍する病院で適切な治療を受けることが大切です。適切な治療が認知症への移行を防ぐことに繋がります。

軽度認知障害(MCI)でも、十分な判断能力を有している状態であれば家族信託を利用できるケースがあります。家族信託では、比較的自由度の高い財産管理が可能です。

ファミトラではこれまで数多くの家族信託・相続などに関する相談を受け付けてきました。家族信託を検討されている方は、お気軽にファミトラまでお問い合わせください。弁護士や司法書士など相続の専門家をはじめ、家族信託コーディネーターが無料相談を承っております。

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この記事を書いた人

ファミトラは「人生100年時代のコンシェルジュ」として、認知症による資産凍結だけでなく、家族の老後にまつわるさまざまな課題解決に伴走しています。介護や相続の他、遺言や任意後見・成年後見制度、生前贈与といったこれまでの対策に加わるかたちで、「家族信託」のサービスをあたりまえにすることを目指しています。

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