「介護施設とお金に関する調査」を実施し結果を発表  ”敬老の日”に合わせて実施する「親の老後のお金調査」

当社は、9月18日の敬老の日に合わせて、「親の老後のお金調査」第一弾『介護施設とお金に関する調査』を実施しました。

ポイント

8割の人が「親の資産額を知らない」にもかかわらず、8割の人が「親の介護施設入居には親の資産をあてにしている」という実態があきらかになりました。

Q. 親の預金額を知っていますか?

親の介護施設入居の費用には誰のお金を使いますか?

親が認知症になると、親名義の自宅が売却できなくなる可能性があることを知っていますか?

親名義の不動産が売却できなくなる事態に備えて、使えるのはどの手段だと思いますか?

その他の回答結果

調査サマリー
  • 約8割の人が親の預金額を知らない
  • 45%の人が、親の施設入居を検討していない
  • 親の介護施設入居費用は、55%の人が親の資産を使うことを想定し、足りなければ自分が払うと回答
  • 親名義の不動産売却ができなくなってしまうリスクへの対策としてもっとも知られているのは生前贈与
  • 親名義の不動産売却ができなくなってしまう対策として家族信託を知っている人は28.6%
  • 約9割の人が、親名義の不動産は売却できなくなる可能性に備えて対策をとっていない

認知症による資産凍結

厚生労働省の発表によると、日本の65歳以上の高齢者における認知症者数は年々増加傾向にあり、2025 年には約730万人、 5人に 1人にのぼると推計されています。「人生100年時代」と呼ばれている今、認知症は決して他人事ではありません。認知症発症後に意思能力がないとみなされると、定期預金の解約など銀行口座からの入出金や不動産の売買契約といった、あらゆる法律行為ができなくなります。これはいわゆる「資産凍結」という状態で、2030年には認知症者数の総資産額が200兆円を超える※1とされている今、認知症による資産凍結は今後さらに増加していく可能性があります。

※1 2018年8月28日 第一生命経済研究所「認知症患者の金融資産200 兆円の未来」出典 

社会課題である空き家問題

少子高齢化により、日本の人口減少は加速しており、その一つの問題が空き家問題です。「家の片付けができていない」「売りたくても売れない」といった理由で空き家を放置している方が多くいます。2018年時点での空き家は全国で約848万9000戸※2となっており、空き家の問題は喫緊の課題となっています。

※2 総務省の「平成30年住宅・土地統計調査」

家族信託の活用

家族信託とは、家族や信頼できる第三者との間で結ぶ、自分の資産の管理を委託する契約のことです。判断能力があるうちに大切な財産を信頼できるご家族に託すことにより、たとえ認知症などにより判断能力が低下した後でも、ご本人の希望やご家族のニーズに沿った、柔軟な財産の管理や運用を実現することを目的とした仕組みです。

今回の調査では、7割の人が親が認知症になると親名義の自宅が売却できなくなる可能性があることを知らないということがわかりました。親に判断能力がなくなると親名義の不動産が売却できなくなる可能性があることを知らないと、施設入居の費用をご自身で負担しなければならなくなり、且つ親が施設入居したあとご自宅を売却することができず、空き家のまま維持しなければならないリスクがあります。親が施設に入居するタイミングになって困る前、判断能力があるうちに親の家をどうするのか決めておく必要があります。

あらかじめ家族信託で対策をしておけば、万一親が認知症になってしまっても、自宅を売却することもできますし、親の資産を介護施設入居費用にあてることができます。また、家族信託をする準備段階で家族会議などを通じて情報を共有し、親のお金に対する考え方や今後の方針について話をしておくことで、親の尊厳ある暮らしを継続することが可能です。

家族信託のしくみ

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