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歳を重ねて物忘れが激しくなった、大好きな趣味に集中できなくなったといったことはありませんか。もしかするとそれは認知症の初期症状かもしれません。
認知症の疑いがある場合は早期に医療機関の診察を受け、また認知症と診断された場合は資産管理などの対策を講じることが重要です。
そこで本記事では、認知症の代表的な初期症状やセルフチェックの方法、認知症の疑いが生じた場合にとるべき対応を詳しく解説します。
認知症とは、脳の病気や障害などにより認知機能が低下し、日常生活を送るのに支障が出てしまう状態のことを意味します。認知症には、一般的によく現れる初期症状があり、代表的な症状を7つ紹介します。一緒に確認していきましょう。
人に聞いて教えてもらったことに関して聞いたこと自体を忘れ、同じ質問を何度も繰り返すといったことが起こります。この症状は脳の日常的な記憶を処理する海馬という部分が破壊されることで生じるのです。
老化による記憶の低下と異なり、直近の記憶を忘れる(過去の体験などの長期記憶は残っている)、経験自体を忘れる(部分的に忘れるのではない)などの特徴があります。
日付や時間、居場所、人々との関係性を把握し理解する能力を見当識といいます。この見当識が低下してしまうのが見当識障害です。
具体的な症状は、日付、時間を認識できなくなる症状、場所や周囲の状況を認識できなくなる症状、人を認識できなくなる症状の3つです。
初期症状では、季節がわからない、昼夜の区別がつかなくなるといった時間についての症状が生じます。症状が進むにつれて、自分の場所や周囲の状況、周りの人々との関係性が認識できなくなります。
自分で物事の計画を立てて、計画に沿って行動していく能力が低下します。
初期症状は、料理をレシピ通りに作ることが難しくなる、家電製品を今まで利用していた手順に沿って使えなくなるといった症状です。症状が進めば、服を着替えるといった比較的単純な作業も困難になります。
物事を迅速かつ正確に理解し、自ら判断して適切に行動する能力が低下します。
具体的な初期症状には、人から言われたことを直ちに理解し判断することができない、信号を渡るタイミングを掴めなくなるといった症状があります。時間をかければ正確に理解し、適切に判断できる場合もありますので、周囲の人々が症状を理解してサポートすることが重要です。
物事に集中して取り組む能力が低下します。例えば、読書好きだったのに読書に集中できずに本を読まなくなる、料理好きだったのに作業に集中できず料理をしなくなるといった症状です。
また、集中力の低下は料理などの能動的な取り組みだけでなく、テレビドラマや映画を長時間見ていられなくなるなど、受動的な活動にも影響を及ぼします。
記憶力の低下や集中力の低下を周囲の人々に気付かれると、自信の低下に繋がります。また、周囲の人々との会話がうまくできなかったり、言動を注意されたりすることも増えるため、動揺したり怒りっぽくなったりと精神的に不安定になりやすいです。
その結果として、精神的な落ち込み、物事や人との関わりに対する意欲の低下といった症状が現れるのです。
認知症により性格の変化が見られることがあります。性格が変化する原因は様々考えられますが、代表的な原因としては前頭葉という脳の部位の機能低下があります。前頭葉は人の感情をコントロールする器官であり、社会的コミュニケーションを図る上で重要な部分です。
前頭葉の機能が低下すると、感情のコントロールがうまくできず怒りっぽくなったり、人のミスをことさらに責めたりといった、性格の変化に繋がります。
認知症に効果的に対処するには早期の発見と対策が重要であり、早期発見には初期症状をしっかり理解しておくことが大切です。
そこで、確認すべきチェック項目と具体的な症例をご紹介します。
確認すべきチェック項目は以下の通りです。いずれも単なる物忘れと認知症の違いを見分ける大きなポイントになります。
具体的な症例は以下の通りです。
確認すべきチェック項目は以下の通りです。
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自分自身の症状や周囲の人で、認知症かもしれないという症状があったら、セルフチェックしてみましょう。公的機関や医療機関などのウェブサイトで、以下のようなセルフチェックが無料で簡単に受けられます。
自分でできる認知症の気づきチェックリスト(東京都福祉保健局)
認知症自己診断テスト(一般社団法人認知症予防協会)
セルフチェックでは、認知症でよくみられる初期症状やチェックポイントについての質問、認知能力の問題に回答します。回答結果に応じて、認知症の可能性や疑いについて診断してくれるのです。
認知症への対応は、何よりも早期発見、早期治療が基本です。
セルフチェックの結果、認知症の疑いが出た場合には、後述の認知症の疑いがあるときにとるべき行動を、すみやかに実践しましょう。
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セルフチェックの結果、認知症の疑いがあると判明した場合にとるべき対応を具体的に解説します。事前に対応を把握しておくことで、認知症の疑いが判明しても動揺することなく落ち着いて行動できるでしょう。
認知症は可能な限り早く発見し、早期に治療することが非常に大切です。
早期に治療を受けることで、症状の進み具合を緩やかにしたり、症状の変化に合わせて日常生活の環境を整備したりできるからです。
そのため、認知症の疑いがあるときは、まずはかかりつけ医に相談することを考えましょう。
かかりつけ医がいない場合は、地域包括支援センターに相談しましょう。地域包括支援センターは、市区町村または市区町村から運営委託を受けた社会福祉法人などが運営している機関です。
地域包括支援センターでは、それぞれの地域の医療機関と連携しているため、適切なアドバイスをもらえます。
認知症の対応は、医療機関や介護施設に委ねて終わりという問題ではありません。日常生活を送るにはどうしても家族によるサポートが必要になってきます。
そのため、家族において認知症の基本的な症状や対応方法を理解し、家族ができるサポートについて話し合うことが重要です。サポート体制について話し合う際は、本人ができること、家族ができることをそれぞれ考え、体制を決めていきましょう。
できない部分については介護サービスを利用するなどして、持続可能で無理のないサポート体制を整えることが重要です。
認知症になると、症状への対応や治療に気を取られがちですが、本人の資産管理の方法を検討することも同様に重要です。
認知症が進行すると判断能力がなくなり、銀行口座が凍結されたり、不動産の売却といった契約取引ができなくなったりする可能性があるためです。
認知症の発症の疑いの段階では、まだ症状が進行しておらず判断能力を有している場合も多いので、可能な限り早期に資産管理や相続について対策をしておきましょう。
資産管理や相続の対策としては、家族信託が有効です。
家族信託は、自身の資産の管理処分の権限を家族に委ねることができる仕組みです。
本人の判断能力があるうちに家族信託契約を結んでおけば、認知症の症状が進み本人の判断能力が失われたとしても、銀行口座の凍結などの事態を防ぐことができます。
認知症の早期発見には以下の3つのメリットがあります。
早期発見をすることで、本人や家族が認知症を受け止め、症状を理解することができます。また、症状が進行した場合の生活に備えることが可能です。
認知症の原因が他の病気にある場合、早期の検査で原因を明らかにし治療することができます。
さらに、症状が軽い状態で服薬治療や本人の心情サポートなどを行えば、症状の進行を緩和できる場合があります。
間違いやすい病気としては、うつ病とせん妄があります。
うつ病では、認知症と同じような物忘れの症状が現れる場合があります。認知症による記憶障害との違いとしては、うつ病の物忘れは主に体験の内容を思い出せないのに対し、認知症の場合は体験したこと自体を忘れるという点です。
例えば、朝に家族と会話をした場合、うつ病では会話の内容を思い出せないのに対し、認知症では会話したこと自体を忘れてしまいます。
また、せん妄は意識がもうろうとした状態で怒ったり、幻覚が見えたりといった意識障害の一種で、高齢者によくみられる症状です。
認知症の症状は継続的に現れ徐々に悪化していきますが、せん妄の場合は数日または数週間で回復することが多いという点で違いがあります。
認知症との見極めは容易ではないので、医療機関の診察を受けるようにしましょう。
認知症に適切に対応するためには、何よりも早期発見が重要です。認知症ではないか、と思った段階で本記事で紹介したチェックリストなどを活用してセルフチェックを実施しましょう。早期に医療機関を受診するきっかけとなり、認知症の早期発見に繋がります。
また、認知症の疑いや軽度の症状が生じた場合は、症状が進行する前に資産管理や相続対策を準備することを忘れないようにしましょう。
資産管理や相続対策には家族信託が有効です。家族信託を専門に扱っているファミトラでは、家族信託の内容の検討から家族信託契約の契約締結に至るまで総合的なサービスを提供しております。
ファミトラでは、家族信託コーディネーターが専門家と連携してお客さまをサポートいたします。どんな小さな悩みでもお気軽にご相談ください。症状が進行し手遅れになってしまう前に、認知症の疑いが生じた段階で早期に家族信託の相談を検討してみてください。
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化粧品メーカーにて代理店営業、CS、チーフを担当。
教育福祉系ベンチャーにて社長室広報、マネージャーとして障害者就労移行支援事業、発達障がい児の学習塾の開発、教育福祉の関係機関連携に従事。
その後、独立し、5年間美容サロン経営に従事、埼玉県にて3店舗を展開。
7年間母親と二人で重度認知症の祖母を自宅介護した経験と、障害者福祉、発達障がい児の教育事業の経験から、 様々な制度の比較をお手伝いし、ご家族の安心な老後を支える家族信託コーディネーターとして邁進。
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