お金の相談と家族信託に関するケアマネジャー向けアンケート

当社は、利用者とそのご家族の一番近くで、日々の生活をサポートをしているケアマネジャーを対象とした「福祉と医療を、金融の面から支える”家族信託”の活用について」をテーマとするセミナーでアンケート(有効回答数:97人)を実施しました。

総評

お金の相談は受けるが、深くは踏み込めない

 介護現場では、利用者の“お金の不安”が未解決のまま放置されているかもしれません。ケアマネジャーは「お金の不安」を解消する立場にはありませんが、アンケートでは半数のケアマネジャーが”お金”に関連する相談を普段から受けていると回答しています。介護施設入居費用や自宅の売却、介護・医療費など、利用者の”お金”が関係するケアマネジャーの業務はたくさんあります。

 ケアマネジャーは普段、利用者からのこうした相談にどのように対処しているのでしょうか。この調査を通じて、ケアマネジャーが利用者やご家族の経済的な不安や悩みを、これまでより少し踏み込んで把握すれば、支援方法の選択肢が広がりそうであることがわかりました。家族信託をするかしないかにかかわらず、まず利用者の経済的な不安や課題を知ることで、ケアマネジャーの仕事にとっても、利用者にとってもプラスになる可能性がありそうです。

少し踏み込んで話をする理由は、支援にプラスになるから

 とはいえ、ケアマネジャーの仕事は心身ともに重労働です。事務負担などにより、相談に時間をかけられないという実態もあるようです。お金の話をするということは、ケアマネジャーにとって「また仕事が増えた」や「新たな相談事項は手間だ」と感じられてしまう可能性がありそうです。

 家族信託ができるかどうかの検討は、仮に利用者が組成まで至らなくても、利用者本人の経済状況を把握し、ご本人の希望する今後の生活をより詳しく明らかにし、ご家族の考える支援の形も把握することができます。今回のアンケートで、32%の方が、家族信託を勧めたい利用者がいると回答しています。また「わからない」と回答した48%の方々は、逆説的にいえば”聞いていないからわからない”とも言えるので、家族信託の検討をきっかけに、普段相談受けている介護施設入居費用や、自宅の売却、介護・医療費などの課題を解決する糸口になるという認識が進めば、ケアマネジャーのお金の相談に関する意識を変えていけるのではないかと考えます。

より良い支援のために、7割のケアマネジャーが期待する「地域相談支援室」

 ケアマネジャーが、利用者の経済的な課題を相談する先があった場合に相談したいこととして、「親族の介護負担について」「自宅などの不動産の対策について」「資産凍結について」「金融機関の対応」「争族の可能性への対策について」「家族信託の遺言機能について」などが多く挙がりました。いずれも、ケアマネジャーの実務に影響する重要な項目です。利用者の経済的な課題を把握し対策をとっておくことは、その後の支援に大きく役立てることができそうです。

 先述の通り、家族信託が可能かどうか検討しておくことは、利用者や利用者家族の状況や意向をより詳しく把握することに繋がるので、ケアマネジャーの負担を減らし、より良い支援に繋げられるものと考えますただし、お金に関する相談の場合、ケアマネジャー自身は専門外であり、相談できる中立的な機能が少ないのが現状です。専門外のお金の話や家族信託についてのアドバイスをもらえる機能が望まれているのではいかと考えます。

家族信託は万能ではないが、利用者に検討してもらうことでより良い支援を実現

家族信託をはじめ、利用者の経済的な状況や課題を把握して対策するうえで重要なのは、「今後、介護や医療、生活に必要なお金の確保を利用者はできているのか」と「利用者のご家族が支援にどれだけ協力的か」という点です。ケアマネジャーは利用者や利用者家族に寄り添った支援を普段からされていますが、限られたリソースの中で、その把握が妨げられていないでしょうか。

ケアマネジャーが、利用者の経済的な不安や悩みを、今より少し踏み込んで把握することで支援の幅が広がります。利用者本人の経済的な状況をある程度把握し、希望する今後の生活を明らかにし、ご家族の考える支援の形を知ることのできる家族信託の検討で、選択の幅が広がり、より手厚い支援に繋がるのだという認識が広がることが期待されます。

地域相談支援室に無料相談

地域相談支援室では、以下のようなさまざまな相談が無料でできます。
5万人の老後の財産管理相談を受けてきた相談員がケアマネジャーの皆さまに対応します。

・資産凍結など金融機関の対応
・自宅の処分などの不動産の対策
・利用者が詐欺被害に遭わないための対策
・利用者親子に老後のためのお金の話をしてもらうには?
・こんな利用者は家族信託が可能か? など

地域相談支援室 0120-242-059 (平日9:00〜18:00)

親子でも「お金の話」はできていない

当社が一昨年実施した、40代から60代の親がご存命の方を対象にした調査では、約8割の方が「親の預金額を知らない」と回答しています。70代以上の親のいる子供が親の預金額を知らないということは、今後、フレイル・MCIを始め、認知症や介護・医療に必要なお金の確保ができているのか?、必要な家族の支援は何なのか?について、家族であってもわからないということです。

調査サマリー

  • 75%のケアマネジャーが「家族信託を活かせそうだ」と回答した一方で、半数が勧められる利用者がいるか「わからない」
  • お金に関する相談で多いのは「介護施設入居費用」「認知症対策」「入院・治療費」「銀行口座の管理」「自宅の処分」
  • 家族信託が活用できる利用者のイメージ1位は「自宅などの不動産の対策に不安がある利用者」

調査概要

調査対象:ケアマネージャー
調査方法:セミナー後アンケート
実施期間:2024年6月22日
回答者数:97名

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